自治体マーケティングとは、地域が抱える人口減少や税収減、観光客減少といった課題に対し、ターゲットを明確にしたうえでデジタルとリアルを組み合わせて地域の価値を伝える一連の手法です。従来の行政広報だけでは届く相手も伝わる内容も限られるため、マーケティングの視点を取り入れた施策立案が欠かせなくなっています。
本記事では、自治体マーケティングの基本的な考え方から、ターゲット設定、施策の類型、デジタル活用のポイント、住民協働による関係人口づくり、地域密着型マーケティングの進め方、そして自治体の具体的な成功事例までを、2026年9月時点で確認できる公式情報にもとづいて解説します。
地域全体をブランド化する視点でのフレームワークや成功事例は、地方創生マーケティング完全ガイド|成功事例とフレームワークで学ぶ実践ステップで詳しく紹介しています。
自治体マーケティングとは何か

自治体マーケティングとは、地域課題の解決と地域価値の向上を、ターゲット設定にもとづいて計画的に進める手法です。
地方自治体マーケティングとは、地域が抱える課題を明確化し、ターゲットを設定したうえで、デジタルとリアルの両面から解決を図る一連のプロセスを指します。民間企業のマーケティングが「商品やサービスを売る」ことを目的とするのに対し、自治体マーケティングは「地域への人の流れをつくる」「地域の価値を高める」ことを目指す点に特徴があります。地方創生、シティプロモーション、観光振興、ふるさと納税、移住促進といった複数の目的を束ねる上位戦略として位置づけることで、施策間の整合性を保ちながら効果的な展開が可能になります。
民間マーケティングとの違い
民間企業のマーケティングは、特定の商品やサービスの販売促進を通じて利益を得ることが最終目的です。一方、自治体マーケティングは、住民の満足度向上、地域経済の活性化、人口減少対策など、公益性の高い目標を達成することを目指します。また、民間企業が競合他社との差別化を図るのに対し、自治体は他の自治体と協力しながら広域的な地域活性化に取り組むケースも少なくありません。
さらに、意思決定のプロセスにも違いがあります。民間企業は経営判断によって迅速にマーケティング戦略を変更できますが、自治体は議会承認や住民への説明責任があるため、施策の立案から実行までに時間を要することがあります。こうした特性を踏まえたうえで、自治体ならではのマーケティング戦略を構築することが重要です。
自治体マーケティングが担う役割
自治体マーケティングは、住民向け情報発信、移住定住促進、観光集客、ふるさと納税獲得といった複数の施策を、「一貫した地域ブランド」のもとで統合する役割を担います。バラバラに行われがちな広報活動を戦略的に束ねることで、限られた予算と人員を効率的に活用できるようになります。
近年は、財源確保(ふるさと納税や関係人口拡大による経済効果)、人口・来訪者の増加、シビックプライド(地域への愛着や誇り)の醸成を同時に狙う「ポートフォリオ型」の設計が一般的になっています。単一の目標ではなく、複数の成果指標を組み合わせて総合的に地域価値を高めていくアプローチです。
「自治体マーケティング」には2つの見方がある
「自治体マーケティング」という言葉は、大きく2つの異なる意味で使われています。1つは本記事で解説している「自治体自身が地域の価値を発信し、住民・移住希望者・観光客に向けて情報を届ける」という意味で、シティプロモーションや関係人口づくりがこれにあたります。もう1つは「民間企業が自治体という顧客に対して営業・提案を行う」BtoG(Business to Government)の意味で、自治体への商品・サービス提案の進め方を指すケースです。同じ言葉でも指す活動がまったく異なるため、記事や資料を参照する際は、どちらの意味で使われているかを見出しや冒頭の説明で確認することをおすすめします。本記事は前者、つまり自治体自身が行う情報発信・ブランディングとしての自治体マーケティングを対象にしています。
ターゲット設定と価値提案の基本フレーム

自治体マーケティングでは、住民・移住希望者・観光客・企業ごとに異なる価値を整理し、メッセージを分けて発信します。
効果的な自治体マーケティングを実践するためには、まず「誰に届けたいのか」を明確にする必要があります。居住者、潜在移住者、観光客、企業など、対象となるセグメントごとに異なるアプローチが求められます。そのうえで、それぞれのターゲットに対して「その地域でしか得られない価値」を整理し、一貫したメッセージとして発信することが重要です。ターゲットを絞り込まずに「すべての人に届けたい」という姿勢では、結果的に誰にも響かないプロモーションになってしまいます。
セグメント別アプローチの考え方
既存住民向けの施策では、行政サービスの利便性向上や地域イベントへの参加促進を通じて、シビックプライドを醸成することが主な目的となります。住民が地域に愛着を持ち、積極的に情報発信してくれるようになれば、それ自体が強力なプロモーションとなります。
潜在移住者に対しては、子育て環境の充実、住居費の安さ、自然環境の豊かさなど、都市部にはない魅力を具体的なデータとともに伝えることが効果的です。「移住したらどんな生活が待っているのか」をイメージできるコンテンツづくりがポイントになります。
観光客向けには、地域固有の文化体験や食、景観といった観光資源を前面に打ち出します。近年はインバウンド需要の回復を見据え、多言語での情報発信やSNSを活用した話題づくりも重要性を増しています。企業誘致を目指す場合は、交通アクセス、人材確保のしやすさ、支援制度などをアピールポイントとして整理します。
地域ブランドとしての一貫性
ターゲットごとに異なるメッセージを発信する一方で、「その地域らしさ」を一貫して伝えることも欠かせません。ロゴやスローガン、ビジュアルイメージなどを統一し、どのチャネルで接触しても同じ地域ブランドを認識できるようにすることで、記憶に残りやすくなります。
地域ブランドの構築においては、その地域の歴史や文化、住民の気質といった「らしさ」を深掘りし、言語化することが出発点となります。表面的なキャッチコピーではなく、地域のアイデンティティに根ざしたブランドストーリーを持つことで、長期的に一貫したコミュニケーションが可能になります。
主要施策の類型とその特徴

自治体マーケティングの主な施策は、シティプロモーションとデジタルマーケティングを軸に、相互連携させて展開します。
自治体マーケティングには、シティプロモーション、デジタルマーケティング、住民協働型プロモーションなど、さまざまなアプローチがあります。それぞれの施策は独立して機能するものではなく、相互に連携させることで相乗効果を生み出します。ここでは代表的な施策類型とその特徴を整理し、実務で活用しやすい形で解説します。どの施策を優先するかは、地域の課題や目標、予算規模によって異なります。
シティプロモーションの展開方法
シティプロモーションとは、都市や地域の魅力を内外に発信し、関係人口の拡大、移住希望者の増加、観光客の誘致を目指す長期的な戦略です。ロゴやスローガンの策定、プロモーション映像の制作、イベントの開催、SNS運用などを組み合わせて展開されます。
効果的なシティプロモーションを行うためには、まず地域の強みと課題を客観的に分析することが必要です。SWOT分析などのフレームワークを活用し、他地域との差別化ポイントを明確にしたうえで、伝えるべきメッセージを絞り込みます。企業のマーケティング手法を参考に、ターゲット、価値提案、KPI(重要業績評価指標)を明確化して取り組む自治体が増えています。
デジタルマーケティングの活用
自治体におけるデジタルマーケティングは、公式Webサイト、SNS、検索エンジン広告、メールマガジンなどを活用し、住民向け情報発信と対外的なプロモーションをデータに基づいて最適化する取り組みです。従来の紙媒体中心の広報に比べ、効果測定がしやすく、PDCAサイクルを回しやすいという利点があります。
デジタルマーケティングの強みは、「どの施策が、どのターゲットに、どの程度届いたか」をデータで可視化できる点にあります。アクセス解析ツールや広告配信プラットフォームのレポートを活用し、改善サイクルを継続的に回すことで、限られた予算で最大限の効果を得ることが可能になります。
デジタル活用における実践ポイント

自治体のデジタルマーケティングでは、アクセス解析とKPI設計、外部機関との連携が実践のポイントになります。
デジタルマーケティングを自治体で実践するには、データ分析の仕組みづくり、適切なKPI設計、外部機関との連携など、押さえるべきポイントがいくつかあります。民間企業と比較して予算や人員に制約がある自治体だからこそ、効率的な運用体制を構築することが求められます。ここでは、実務で参考にできる具体的なポイントを解説します。
データ分析とPDCAの回し方
自治体向けデジタルマーケティングでは、まずアクセス解析の基盤を整えることが出発点となります。Googleアナリティクスなどの無料ツールを活用し、公式サイトへの流入経路、閲覧されているページ、離脱率などを把握します。どのコンテンツがよく読まれているかを分析することで、住民や外部からのニーズを把握できます。
広告配信を行う場合は、インプレッション数、クリック率、コンバージョン率などの指標を定期的にモニタリングし、クリエイティブやターゲティングの調整を行います。重要なのは、単にデータを収集するだけでなく、「何を改善すべきか」という仮説を立て、検証するサイクルを回すことです。月次や四半期ごとにレポートを作成し、施策の効果を振り返る習慣をつけましょう。
外部機関との連携とターゲティング
自治体単独でデジタルマーケティングのノウハウを蓄積することには限界があります。日本政府観光局(JNTO)が提供するデジタル広告メニューなど、外部機関のリソースを活用することで、インバウンド向けや特定市場へのターゲティング配信が可能になります。
また、民間のマーケティング支援会社と連携し、ダッシュボードの導入やSNS運用の代行を委託するケースも増えています。外部パートナーを選定する際は、自治体の実績があるかどうか、データの取り扱いに関するセキュリティ体制が整っているかどうかを確認することが重要です。
住民協働と関係人口づくり

住民を共創パートナーとして施策に巻き込むことが、関係人口の拡大と地域の持続的な発展につながります。
近年の自治体マーケティングでは、「地域住民を共創パートナーとして巻き込む」アプローチが成果に直結しやすいとされています。住民が主体的に地域の魅力を発信することで、行政だけでは届かない層へのリーチが可能になります。また、住民参加型のイベントやプロモーションは、地域外のファンやリピーター(関係人口)を生み出すきっかけとなり、ふるさと納税や再訪、さらには移住へとつながる流れを設計できます。
住民や地域社会全体を巻き込んだ課題解決型のマーケティングについては、ソーシャルマーケティングとは?社会課題解決を実現するマーケティング手法の全体像もあわせて参考になります。
住民参加型プロモーションの意義
住民をプロモーションの共創パートナーとして位置づけることには、複数のメリットがあります。まず、住民自身が発信する情報は、行政発信の情報よりも親しみやすく、信頼されやすい傾向があります。SNS上での口コミや体験談は、公式PRよりも高いエンゲージメントを得られることが少なくありません。
また、住民が施策の企画段階から参加することで、当事者意識が高まり、継続的な関与が期待できます。行政が一方的に考えた施策よりも、住民のアイデアを取り入れた施策のほうが、地域の実情に即したものになりやすいという利点もあります。住民協働は、シビックプライドの醸成にもつながる重要なアプローチです。
関係人口拡大への道筋
関係人口とは、定住人口でも観光客でもない、地域と継続的に関わりを持つ人々を指します。出身者やかつての居住者、何度も訪れるリピーター、オンラインで地域を応援する人などが含まれます。関係人口を増やすことは、人口減少に直面する地方自治体にとって、新たな担い手やファンを獲得する重要な戦略となります。
地域マーケティング全般の定義や基本手法を整理した記事として、地域マーケティングとは?定義から実践手法まで徹底解説もご覧ください。
関係人口を拡大するためには、一度の接点で終わらせず、継続的な関係を築く仕組みが必要です。イベント参加者へのフォローアップメール、SNSでのコミュニティ形成、ふるさと納税返礼品を通じた定期的な接触など、複数のタッチポイントを設計します。関係人口が増えれば、将来的な移住者の母集団が広がり、ふるさと納税の継続寄附にもつながります。
地域密着型マーケティングと商店街・小規模事業者との連携
地域密着型マーケティングとは、自治体が商店街や地元事業者と連携し、地域内の消費と交流を高める手法です。
これまで解説してきた施策は、自治体が単独で情報発信を行うことを前提としたものでした。一方で、規模の小さい自治体や、駅前・中心市街地の商店街が抱える課題に対しては、地元の事業者や商工会と連携した「地域密着型」のアプローチが効果を発揮しやすい領域です。予算規模が限られる自治体ほど、単独でのプロモーションよりも、地域内の事業者を巻き込んで発信主体を増やすほうが費用対効果に優れます。
地域密着マーケティングを自治体主体で進める考え方
地域密着マーケティングでは、自治体がすべての発信を担うのではなく、「地域内の事業者・団体が発信しやすい環境を整える」ことが自治体側の主な役割になります。具体的には、地域共通のロゴやハッシュタグの整備、商店街の公式SNSアカウント運用のサポート、地元メディアとの連携窓口の設置などが挙げられます。
大都市を対象とした一般的なデジタルマーケティング手法をそのまま持ち込むのではなく、地域の人口規模や商圏に合わせて発信範囲を絞り込むことがポイントです。商圏が狭い地方都市では、広範囲への広告配信よりも、地域内のSNSコミュニティや口コミを起点にした情報拡散のほうが実効性を持ちやすい傾向があります。
商店街・地元事業者と連携するときのポイント
商店街や個店との連携を進める際は、自治体側が一方的に発信を依頼するのではなく、事業者が発信を続けられる仕組みを一緒に設計することが重要です。撮影や投稿の負担が大きいと、当初は積極的だった事業者も次第に発信を止めてしまいます。定例の勉強会や、簡単なテンプレートの提供など、継続のハードルを下げる支援が効果を持ちます。
また、商店街のイベントとふるさと納税の返礼品、観光キャンペーンを連動させることで、単発の集客イベントを、関係人口づくりや再訪につなげる仕組みに発展させられます。地域密着型の施策は、単独の成果だけでなく、他の施策への橋渡しとして設計するとより効果を発揮します。
自治体マーケティングの成功事例
自治体マーケティングの成功事例には、専門部署の設置や動画発信、住民参加型の広報戦略などがあります。
ここでは、自治体自身の公式サイトで内容を確認できる取り組みを、事例として紹介します。金額や成果指標については、各自治体の公式サイトが文字情報として示している範囲のみを掲載しています。
流山市(千葉県)|専門部署によるターゲット発信
千葉県流山市は、総合政策部に「マーケティング課」を設置しています。公式サイトでは、市の知名度・イメージアップとブランド化を推進するため、都市間競争を意識しながら、子育て中の共働きファミリーの定住化を促進する情報発信を行っていると説明されています。また、市の公式サイトでは「10年間で人口が約4.0万人増えています」と、人口増加の実績を文字情報として示しています。(出典:流山市公式サイト マーケティング課、流山市公式サイト 人口増加中、2026年9月確認)
茨城県|公式動画サイトによる情報発信
茨城県は、県営業戦略部プロモーションチームが運営する公式インターネット動画サイト「いばキラTV」を、2012年に開局しています。観光スポットやグルメ、県内のスポーツシーンまで、茨城県の魅力を映像で発信する専用チャネルを自治体自身が長期間運営している点が特徴です。(出典:茨城県公式サイト プレスリリース、2026年9月確認)
佐賀県|人気コンテンツとのコラボによるシティプロモーション
佐賀県は、地方創生事業「サガプライズ!」の一環として、2018年8月10日から9月17日まで、人気アニメ「銀魂」とコラボレーションした「佐賀春プロジェクト」を実施しました。佐賀県自身のプレスリリースによれば、作品の登場人物が佐賀県を「プロデュース」する企画として展開され、JR佐賀駅前への実物大モニュメント設置やコラボグッズの販売、県内飲食店とのコラボメニュー提供などを行いました。(出典:佐賀県プレスリリース(PR TIMES)、2026年9月確認)
武蔵村山市(東京都)|広報戦略の全庁的な策定
東京都武蔵村山市は、「武蔵村山市第二次広報戦略(令和6年度〜令和8年度)」を策定しています。公式サイトでは、効果的・効率的な情報発信を目指して全庁的に取り組む方針が示されており、広報を一部署だけの業務ではなく、市全体の戦略として位置づけている点が参考になります。(出典:武蔵村山市公式サイト 広報戦略、2026年9月確認)
成功パターンに学ぶ実践のヒント

自治体マーケティングを成功させるには、戦略策定段階での目標明確化と、継続的な改善の姿勢が欠かせません。
自治体マーケティングを効果的に進めるためには、他地域の成功事例から学ぶことが有効です。ただし、単に事例を模倣するのではなく、自地域の特性や課題に合わせてカスタマイズすることが重要です。ここでは、前段で紹介した事例に共通する要因と、そこから導き出せる実践のヒントを整理します。
戦略策定段階での成功要因
成功している自治体に共通するのは、マーケティング戦略の策定段階で、ターゲット、価値提案、KPIを明確化している点です。漠然と「地域の魅力を発信する」のではなく、「誰に」「何を」「どのような指標で効果を測るか」を具体的に定義してから施策を開始しています。
また、庁内横断的な推進体制を構築している点も特徴的です。観光課、企画課、広報課など、関連する複数の部署が連携し、統一されたブランドメッセージのもとで施策を展開することで、一貫性のあるコミュニケーションが実現しています。トップのコミットメントを得て、全庁的な取り組みとして位置づけることが成功の鍵となります。
継続的な改善と住民巻き込み
施策を開始した後も、データに基づいた継続的な改善を行っている自治体は成果を上げやすい傾向にあります。定期的に効果を検証し、うまくいかなかった施策は見直し、成功した施策は横展開するという柔軟な姿勢が重要です。
住民を巻き込んだ協働型プロモーションを実践している自治体も、高い成果を報告しています。住民ワークショップでアイデアを募り、住民参加型イベントを開催し、そこで生まれたつながりをデジタル広告やSNSで拡散するという流れを設計することで、オンラインとオフラインの相乗効果を生み出しています。
よくある質問
ここでは、自治体マーケティングについて検索で寄せられることが多い質問に回答します。
自治体マーケティングとは何ですか?
自治体マーケティングとは、自治体が地域課題を明確化し、ターゲットを設定したうえでデジタルとリアルを組み合わせて地域の価値を伝える一連の手法です。シティプロモーション、観光振興、ふるさと納税、移住促進といった個別の取り組みを、一貫した地域ブランドのもとで統合する上位戦略として位置づけられます。
自治体マーケティングの戦略はどのように立てればよいですか?
まずターゲットと提供価値、成果を測るKPIを明確にすることから始めます。そのうえで、シティプロモーションやデジタルマーケティングなどの施策を組み合わせ、庁内の関連部署が連携して統一されたメッセージを発信できる体制を整えることが、戦略立案の基本になります。
自治体マーケティングの成功事例にはどのようなものがありますか?
専門部署を設置してターゲットを絞った発信を続けている千葉県流山市、公式動画サイトを自ら運営する茨城県、人気コンテンツとのコラボでシティプロモーションを展開した佐賀県などが、公式サイトで内容を確認できる事例です。詳しくは本記事内の「自治体マーケティングの成功事例」で紹介しています。
自治体マーケティングはふるさと納税とどのように関わりますか?
ふるさと納税は、自治体マーケティングが目指す「財源確保」と「関係人口づくり」の両方に関わる施策の一つです。返礼品を通じた継続的な接触や、住民協働イベントとの連動によって、単発の寄附を継続的な関係人口へつなげる設計が可能になります。
「自治体マーケティングパートナーズ協会」とはどのような組織ですか?
一般社団法人自治体マーケティングパートナーズ協会は、自治体に「マーケティング」の発想を取り入れることを目的に、関係人口づくりや移住・定住、観光振興、ふるさと納税といった地方創生の取り組みをメディア等との連携のもとで支援する団体です。代表理事は、北九州市役所で26年間の行政経験(うち4年間は地方創生担当課長)を持つ岩田健氏です。(出典:一般社団法人自治体マーケティングパートナーズ協会 公式サイト、2026年9月確認)
自治体マーケティングは地域コミュニティの活性化に役立ちますか?
住民協働を前提とした自治体マーケティングは、地域コミュニティの活性化に直結しやすい取り組みです。住民が企画段階から参加し、地域内の事業者や商店街と連携しながら情報を発信することで、行政主導だけでは生まれにくい当事者意識やつながりが育ちます。
まとめ

地方自治体マーケティングは、地域の課題解決に向けた戦略的アプローチです。民間企業のマーケティング手法を参考にしながらも、公益性や住民協働といった自治体ならではの特性を踏まえて設計することが求められます。
効果的な自治体マーケティングを実践するためには、まずターゲットを明確にし、地域ブランドとして一貫したメッセージを発信することが基本となります。シティプロモーションとデジタルマーケティングを組み合わせ、データに基づいたPDCAサイクルを回すことで、限られた予算でも成果を上げることが可能です。規模の小さい自治体や商店街には、地域密着型のアプローチで発信主体を増やす方法も有効です。
住民協働と関係人口づくりは、今後の自治体マーケティングにおいてますます重要性を増すテーマです。住民を共創パートナーとして巻き込み、継続的な関係性を構築する仕組みを整えることで、人口減少時代においても持続可能な地域づくりを進めることができます。本記事で紹介した考え方や事例を参考に、自地域に合ったマーケティング戦略を構築してみてください。
自治体マーケティングの戦略設計や情報発信の進め方について相談したい場合は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
